[2022-02-24]福島県玉山温泉 石屋旅館(1)番外編・水戸偕楽園
この宿に泊まるのは四回目で、はじめて利用したときのことはすでに記事にしてあげてある。前回の1月27日と今回はテーブルが炬燵になっていたことを除けば、館内と浴室の様子は変わらなかったので、興味のある方はこの記事を参照されたい。
[2021-12-09] 福島県 玉山温泉 石屋旅館(1)
[2021-12-09] 福島県 玉山温泉 石屋旅館(2) 浴室編
結局、水戸のレストランは素通りしてひたすら海岸線の一般道を北上し、いわきに来ると必ず立ち寄る「道の駅よつくら港」で遅い昼食をとることにした。


ここで食べるのであれば、1日目は寿司と決めている。ここの寿司が絶品と言うほどではないのだけれど、濃いめの醤油とまた合うのだ。日替わりセットには大ぶりな唐揚げが添えられ、これで1000円。寿司よりも唐揚げの主張が強く、熱々のこれを三つ平らげるともう満腹になってしまう。

もう一品は海鮮カレーで、これを食べるのは初めてだった。あっさりとした口当たりかと思いきや意外とスパイシーで、600円にしてはライスの量が多い。これも平らげるのに苦労したが、この遅い昼食のために、このあと宿の夕食を少しばかり残してしまったことを後悔することになる。
夕食をとったあとは小名浜のイオンに戻り、水と酪王などを買い込んでまた四倉までとって返すと、宿に着いたのはチェックイン時間ちょうどの4時だった。勝手知ったるもので女将さんに軽く挨拶をすると、いつもの部屋へと案内される。夕食は6時してもらい、すぐに温泉にゆっくりと浸かることにする。


夕食は1度目、2度目は同じ品書きだったのが、3度目は牛鍋が海鮮鍋となり、お造りがやたらと豪華になっていた。今回は牛鍋と豪華なお造りの組み合わせで、焼魚がふぐの揚げ物に替えられている。

決して派手な料理ではないものの、女将さん曰く肉料理で出せるのはこの牛鍋だけとのことだが、この味付けがまたいいのだ。

牛鍋はどの宿でもふつうに出されるので、印象に残ることは少ない。記憶にあるのは、この石屋旅館のもののほかに挙げるとすれば、昨年宿泊した土湯温泉のはるみや旅館の福島牛の鍋くらいだろうか。

ふぐの揚げ物は四つ。ただお造りのあとでこれをすべて食べきることはできず、結局ひとつだけ残してしまった。

チェックアウトのときに、女将さんから食事の好みを訊かれ、その様子からふぐの揚げ物は渾身の一品だったらしいことを悟って、申し訳ない気持ちになる。前回の海鮮鍋では白菜を少し残してしまったこと女将さんはしっかりと憶えてい、あのときも確かお造りが大変なボリュームで、鍋の野菜を食べきることができなかったことを思い出す。

ここ最近は本当に小食になってしまい、自宅では夕食として5時に蜜柑をふたつ、それに紅茶を少々という具合で、きちんとしたかたちで夕食をとるのは宿に泊まったときだけ、というふうになってしまっている。11時に昼を食べてから固形物らしいものは朝の4時半まで口に入れることはないので、ほぼ断食に近い。もっとも身体は軽く、空腹で堪えられないというほどでもないので、しばらくはこの生活を続けてみるつもりでいる。
夕食を食べ終えてから、また浴室に向かい、1時間以上湯に浸かる。これは翌日に女将さんから聞いた話だが、自分たちに気を利かせて夕食中に源泉を足していたのをすっかり失念していたらしい。源泉が長い時間そのまま流しっぱなしになっていたわけで、翌朝は湯船に水が足りず、半身浴のようなかたちで浸かることになったが不満はない。この素晴らしい源泉を独り占めできるだけでも大満足である。

朝は6時に入れるようにしてくれていたので、7時までゆっくりと浸かり、朝食となった。朝食はこれも1度目と変わらず、一つの皿にだし巻き卵と焼鮭を載せたシンプルなものだが、この女将さんのつくるだし巻き卵がまだ絶妙な味付けで癖になる。

朝食を食べてまた湯に浸かり、9時半には宿を出た。色々と話をし、荷物を車に載せたあと、この宿の後ろにある玉山温泉神社に参拝する。車に戻ると、女将さんが自分たちの泊まっていた二階の部屋からこちらに手を振っている。マスクはしていない。女将さんの素顔を見るのはこのときが初めてだった。
もう二年以上も外では人の素顔を眼にしていないので、こんな些細なことが妙に嬉しく感じられる。女将さんの話だと、常連客はチェックアウトのときに次の予約を入れていくという話だが、自分にはとうていそんな勇気はない。予約を入れておきながら旅行の数日前に体調不良にでもなったら、と思うと、とてもとても、という気がする。
こんなことも気にせずに旅行できる日が来るのはいつだろうか、とひそかに思いを巡らせる。ともあれ「平時」を装ったこの異常事態のさなかに旅行できるだけでもありがたいと考えるべきなのだろう。また来月の再訪を考えながら、帰路に着く。
今回の旅は往復で748.7kmで、プリウスPHVの燃費は37.2km/Lだった。

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