[2022-02-04] 湯河原温泉(5) 伊藤屋・朝食編

[2022-02-04] 湯河原温泉(4) 伊藤屋・夕食編

このときの宿の朝食はお馴染みの鰺の干物を中心とした定番が並び、格別記すこともない。以前にアップグレードしてもらって金目鯛の干物が出てきたときにはひどくおどろいたが、この鰺の干物も十分に美味しい。

Olympus E-M1 MARK III + SIGMA 30mm F1.4 DC DN

鰺の干物も季節によって脂がのっているものと、どうにも身が薄く物足りないものとがあったりするが、この日のものは身も厚くよかったと思う。朝食の鍋といえば定番の湯豆腐で、以前に繁く通った長野は田沢温泉の宿をはじめ、多くの宿で眼にするものだけれど、どうも味が薄く物足りない。その点、この日の鍋は豆腐を主に据えながらも、薄い牛肉が散らしてあり、味付けも牛鍋のようなコクがある。

SIGMA sd quattro + SIGMA Contemporary 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM
SIGMA sd quattro + SIGMA Contemporary 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM
SIGMA sd quattro + SIGMA Contemporary 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM
SIGMA sd quattro + SIGMA Contemporary 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM

フロントに電話を入れてテーブルを片付けてもらうと、もう九時近くになっている。はじめてこの宿に泊まったときは、とにかくいろいろと欲張って、朝食のあとも慌てて温泉に浸かり、ぎりぎりまでいたものだが、ここ最近はチェックアウトの時間に近くなるとフロントに客が殺到するのを嫌って、早めに出るようにと決めている。今回の客は貸し切り風呂を利用しているあいだも会うことなく、ずっと部屋にでも引きこもってでもいたのか、ゆっくりと寛ぐことができた。

SIGMA sd quattro + SIGMA Contemporary 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM
SIGMA sd quattro + SIGMA Contemporary 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM

泉質はいわきの玉川温泉の方が上質ながら、やはりこの宿のもてなしは心地よいと感じる。いつもはチェックアウトの際、前日に予約しておいた小梅堂のきび餅とかるかん饅頭を受け取るのを、今回はやめておいた――というのも、いずれも1.5倍近く値上がりしていたからである。

SIGMA sd quattro + SIGMA Contemporary 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM

つい数日前だったか、九州の老舗の菓子屋が山芋の不足で、かるかん饅頭をつくれないというニュースを見たのも記憶に新しい。おそらくはそうした事情もあるのだろう。きび餅に関しても、ここ最近の材料の高騰を見ればいた仕方がないのかもしれない。

SIGMA sd quattro + SIGMA Contemporary 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM

湯河原の町も観光客の姿は少なく、こうした状況はまだまだ続くのだろうと考えると、温泉街はこの苦境から抜けきらないまま、次々と閉業に追い込まれていくのではないかという気がする。その前に――とにかく行けるときにこうして繁く通うことくらいしか自分にできることはない。

0 comments on “[2022-02-04] 湯河原温泉(5) 伊藤屋・朝食編

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です